牽制の投げ方とボーク
牽制の活用の仕方は「牽制球について」を参照ください。
ここでは、牽制の投げ方とボークについて説明したいと思います。
牽制には、『プレートを外して投げる方法』と『プレートを外さずに投げる方法』の2通りがあります。
それぞれの1塁・2塁・3塁への牽制の投げ方について解説します。
ちなみに、『プレートを外さずに投げる方法』は動きが素早い分、動きを間違えるとボークになりやすい牽制の投げ方になります。
一塁牽制の投げ方とボーク
『プレートを外して投げる方法』
①のセットポジションの段階では、肩やグローブが動くとボークになります。
セットポジションでは、打者に対して「これから投げますよ」と言う意思表示なので、紛らわしい動きをしてはいけないのです。
また、セットポジションはプレートを外せば解除になるので、外した後は自由に動くことができます。
なので、②でプレートを外した後は、1塁に牽制をしても良いし、しなくても良いのです。
『プレートを外さずに投げる方法』
プレートから足を外さずに投げる方が、素早い牽制ができます。
それに、ランナーからも牽制が分かり難いので、効果的な牽制になります。
ただし、いくつかのルールがあり、動きを間違えるとボークになってしまいます。
①では、上記と同様に、紛らわしい動きをするとボークになる。
②からが、牽制の動作になりますが、プレートを外さずに行う牽制では、②から④までを一連の流れで行わないとボークになります。
具体的に言うと、プレートを外した場合は牽制球を投げなくてもボークになりませんが、プレートに足を掛けたままの牽制では、必ず送球をしないとボークになります。(※2塁は偽投がOK)
また、③で左足が1塁を向いていないとボークになります。
例えば、ホームと1塁の中間に足を踏み出して、1塁へ送球するとボークなります。
ニ塁牽制の投げ方とボーク
『プレートを外して投げる方法』
1塁の牽制でも触れましたが、プレートから足を外せば自由に動くことが出来ます。
一般的に軸足を外した牽制の時は、左回転に旋回して牽制します。
左回転の方が、腰の回転が効いて、早い牽制が出来るからです。
牽制のコツは、③のところで右足を軸にして回転することです。
体を回転させるのではなく、軸足を中心に回転をするイメージでやると、スムーズに回転ができます。
『プレートを外さずに投げる方法』
プレートを外して牽制をする時は左回転で旋回しましたが、プレートを外さずに牽制する時は右回転に旋回します。
これは、投球の動作に見せかけて牽制を投げる為です。
ここでも1塁の牽制と同様に、左足が2塁の方向を向いていないとボークになります。
ただ、1塁の場合は偽投をするとボークになりましたが、この2塁の場合は偽投が認められます。
三塁牽制の投げ方とボーク
『プレートを外して投げる方法』
セットポジションでは、プレートから足を外せば動きは自由です。
なので、3塁の牽制でも、1塁・2塁と同様に投げても投げなくても、どちらでも良いのです。
『プレートを外さずに投げる方法』
プレートを外さずに3塁へ牽制する場合は、右ピッチャーならそのまま左足を3塁方向へ踏み出せば良いので、1塁・2塁ほどは難しいものではありません。
ただ、この場合も注意点があって、②の時に右足と左足が交差しないようにしないとボークとなってしまいます。
3塁への牽制でのコツは、②の段階で顔を3塁方向へ向けないことです。
顔は打者の方向を向いて、牽制は投げない素振りをしておいて牽制を投げるのです。
この為、ランナー1・3塁の場面で高校野球等でよく見かけていた、『3塁への偽投後にプレートを外して1塁への牽制』もボークとなります。
なお、上記で説明のとおり2塁への偽投は可能です。
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