なぜ筋トレで筋肉が増えるのか?
久しぶりに素振りをやると、手の皮が剥けたって事があると思います。
その後、剥けた皮の部分はどうなるでしょうか?
少しずつキズが癒えていき、完治したかと思えば前よりも硬い丈夫な皮膚になっています。
この状態で何回も素振りを繰り返すと、その硬い皮膚がマメになって、ガチガチの手になります。
筋肉が太くなるメカニズムもこれと同じなのです。
”ある一定の負荷”を筋肉細胞に掛けてやると、筋肉はその負荷によって少し損傷を起こします。
で、さっきの素振りと同じで筋肉細胞にも修復が始まり、完治したかと思えば以前よりも少し丈夫な筋肉細胞となって再生します。
つまり、細胞が再生を繰り返すことによって、筋肉は太くなっていくのです。
筋肉を効率よく太くするには、”一定の負荷”を上手く調整する必要があります。
どんな風に調整するのかと言うと、筋肉を上手くだましてやるんですね。
例えば、自分は10キロのバーベルを10回持ち上げることが出来たとします。
この段階であなたの筋肉は、少し損傷した事になります。
で、次にパワーアップを狙って、10キロのバーベルを20キロにしました。
ところが、筋肉細胞は20キロに耐えられず弱音を吐いてしまいました。
これが、ケガの元になってしまうのです。
そうではなく、上手く騙してやるのです。
10キロのバーベルが持ち上がったら、今度は11キロのバーベルで10回持ち上げます。
それが出来たら、次は12キロ・13キロ・14キロ・・・・とやると、いつの間にか20キロを持ち上げる事が出来るのです。
このように、少しずつ負荷を上げていくのが、筋肉アップの基本的な考え方になります。
ここで、筋力アップのメカニズムを詳しく見てみましょう。
筋肉はトレーニングが行われると、筋肉繊維が破壊されるのでパワーが落ちます。(下図参照)
その破壊された繊維は自然治癒によって、時間とともに修復されていきます。
そして、だいたい1日~2日くらいで元の状態よりも少しパワーアップするのです。
ここが、素振りで皮が硬くなった状態と同じです。
この、少しパワーアップした状態を『超回復(超回復)』と言います。
で、この超回復も時間が経てば元の力に戻ってしまうのですが、筋トレのポイントは、この超回復のところで次のトレーニングを行うことです。
この超回復を待たずにトレーニングを続けても、あまり意味のないことが分かると思います。
つまり、筋トレで最高の効果を出すには、筋トレを毎日行うのではなく、2日に1回あるいは3日に1回のペースでやるのが望ましいってことです。
成長には不眠不休ではなく、ちゃんとした休息も必要だってことです。
ここで筋肉アップの仕組みが分かれば、次は一定の負荷(最大筋力の調べ方)の掛け方についてです。
筋トレのスタート地点は、この最大筋力を調べることから始まります。
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