インコースの打ち方
インコースは、しっかり捉えられれば長打になるコースとなります。
しかし、速いボールをインコースに”ズバッ”と投げられると、詰まることが多くあります。
アウトコースよりも、インコースの方が断然詰まりやすいのです。
このようになるのは、普通にバットを出せばインコースのボールを、バットの芯に当てることが出来ないからです。
ではどのように、対応すればよいのでしょうか?
順を追って説明したいと思います。
インコースが詰まりやすいのは、①下図のような理由からです。
図のように、どんなボールに対しても真ん中のボールを打つように振ると、インコースでは根元に当たり詰まってしまいます。
だから、コースによって打ち方を変える必要があるのです。
では、インコースのボールを芯で捉えるには?
これは、打つポイントを前にする事です。
打つポイントとは、自分のミートポイントのことです。
上の①の図では、打つポイントが真ん中になっているので、これではインコースは打てないのです。
このポイントをインコースに合わせるには、もう少し前で打つ事になります。
上の②図のように、ポイントを前にすれば、インコースでも芯で捉える事ができるのです。
ところが!
これだけではダメなのです。
何がいけないかと言うと、この打ち方ではレフト方向へのファールになってしまうからです。
バットは、ピンク矢印の方向へ旋回します。
それに伴って、ボールも左方向へ切れるようにして飛んでいくのです。
だから、ただ単にポイントを前にしただけではインコースは打てないのです。
じゃどうするのか?
答えは、真ん中を打つようにインコースを打てば良いのです。
最初の①の図では、”真ん中”を想定した振りとなっていました。
そして、②の図はインコースに合わせた時です。
この①と②の大きな違いは、バットのヘッドが返っているかどうかです。
つまり、真ん中を打つようにとは、バットのヘッドが返っていない状態で打つことなのです。
だから、インコースを打つには、”バットのヘッドを返さずにポイントを前にして打つ”のです。
ヘッドを返さず打つには、肘をたたんでインコースに対応します。
③下図は、肘をたたんでインコースを打った場合です。
肘をたたんでポイントを前にして打てば、バットのヘッドも返らずにインコースに対応する事ができます。
この打ち方なら、インコースでもボールが切れてファールになることはありません。
以上が、基本的なインコースの打ち方ですが、インコースの打ち方にはもう一つの方法があります。
それは、インコースを流し打ちにする方法です。
上の④図は、少し高度な技術を要するのですが、バットの出るのを少し遅らせてインコースを流し打ちにしてしまうのです。
ただ、この打ち方はバットの出方を遅らせただけではダメで、普段よりもオープン気味に足を開いておく必要があります。
ここが、この打ち方の難しいところです。
足をオープンステップにすると体が開いてしまいますが、左肩を開かずにステップだけをオープンにするのです。
下半身を開きつつ上半身を残して打つので、なかなか難しい打ち方です。
インコースの打ち方は、まずは③の打ち方から練習をしましょう。
次回は、アウトコースの打ち方について解説したいと思います。
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